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きりう
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【感想】ドキュメント宇宙飛行士選抜試験 大鐘良一・小原健右

というわけで、「宇宙もの」の続きである。
「『宇宙兄弟』読者は必読!」というオビ(というか表紙)に惹かれて手に取った本書。

そういえばコレ、3年ほど前にNHKスペシャルで見たような・・・?
なるほど、あのときの番組が新書化されたってわけね。にっこり

2008年2月、日本で10年ぶりとなる宇宙飛行士の募集が、日本の宇宙研究・開発を担うJAXAによって発表された。
応募総数は史上最多。
そして、選抜試験自体も最難関で熾烈を極めるものとなった。
本書は、この選抜試験の取材を日本で初めて許され、さらに候補者10人に絞られた最終試験では一部始終に密着することに成功した、NHKの番組スタッフによるドキュメンタリー。
その10人がおかれた閉鎖環境という特殊な状況下で、彼らは何を考え、語り、行動したのかをつぶさに追ってゆく。
宇宙という極限の環境において自らの命を賭け、かつ他の乗組員の命をも預かる宇宙飛行士とはどういう職業なのか。
その資質と人間力に迫る。


テレビで見たときも「すげえなあ」と思ったものだが、こうして活字にされたものを読んで、あらためて強烈なインパクトを受けた、というところ。
さすがは「人類代表」(=宇宙飛行士)を選ぶ試験だ。

で、確かに『宇宙兄弟』の選抜試験シーンは、本書の内容と酷似していて(というか、おそらく原作者がJAXAに取材したって同じネタに行きつくに違いないのだが)、本書を読めば一層理解が深まり、あるいは感動が高まるだろうと思うわけです。

あとね、これ、究極の「シューカツ本」ですよ。
どっかの書評でもそんな文字を見ましたけど、まさに「そのとおり!」って感じ。
面接の達人だの、ESの書き方だの、SPI対策だののハウツー本よりも、よっぽどためになる。
だって、宇宙飛行士ってのは、現職を投げ打ってJAXA(=公務員)に転職するってことなんだもの。

ほんと、まさに「究極」ですよ。

素晴らしい良書です。 スタースタースタースタースター


| 投稿者 きりう 22:02 | コメント(0) | トラックバック(0)