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口ほどにもない奴 ANNEX 【おことわり】管理人が不適当と思うコメントやトラックバックは予告なく削除します。ご了承ください。

きりう
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生きる意味・生きた証 ⑭ ~ 入院生活 ~

頭痛、鼻水、鼻づまり。微熱。時々、咳。
完全に風邪の症状。
今日はテニスもお休みして、一日中ベッドの上。
でも、なぜか、Doblogは更新。あはは。アホや。

------------------------

入院生活

手術の翌日(2006年10月17日)は、術後の発熱あり、痛くて眠れなかった前夜の影響あり、で、1日中ウトウト、ぼーっとして過ごす。時々手術のアトが痛むと、それを座薬で緩和する。これの繰り返しだった。
相方の母親(きりうからみて義理のお母さんですな)が、相方とともにお見舞いに来てくれたが、この日はまともに話ができる状態ではなく、申し訳なかった。

夕方、週1回の部長検診。泌尿器科部長のK先生が、部下の医師や看護士を引き連れて、入院患者一人ひとりを巡回するのである。後で調べて知ったのだが、同様のことは他の病院でも行われているらしい。
大名行列」と形容されているのを読んで、「なるほど、うまい!」と思わず手を打ってしまった。(^^;)
ま、エラい先生が診てくれるんだからありがたいのだろうけど、細かいことは主治医のようには知らないだろうし、当たり障りのないコメント(「腫瘍の可能性がある部分は全部取ったから大丈夫。今は時々痛みも出るかもしれないが、すぐに良くなるだろう。がんばって。」というような内容)だったこともあり、部長その人にはあまり強い印象がない。
むしろ、移動する人数の多さ、事前アナウンスが流れるなどの物々しさの方が印象に強いのだ。まさに「大名行列」。こういうのは1回でいいや。
結果として、順調に快復・退院できたので、もう一度体験することはなかったのだが。

術後2日めくらいから、徐々に快復
見舞いに来てくれた家族、親族、看護士さんや同室の皆さん達ともまずまず会話ができるようになった。
特に、向かい側のベッドのおじさんは、気さくな良い人で、雰囲気を明るくしてくれるタイプだったから、結構楽しかった。聞くと、前年に、癌の手術、今回はその後の経過をみるために1週間の検査入院とのこと。体調も良いらしい。
早く、自分もこういう風に明るく経験談を語れるようになりたいものだ、と思ったものである。

痛みが薄らいでくると、次につらく感じたのは、身体についているチューブ類が邪魔で寝返りが打てない(打ちにくい)ということである。
酸素マスクは早い段階でとれたが、腕に点滴ライン、背中に痛み止めの麻酔、排尿用のチューブがナニの先に装着されているほか、脇腹に血抜き用と思われるチューブが入っている。これはドレーンというのだそうだ。

手術後3日め~4日めあたりでチューブの本数が徐々に減っていき、最後は点滴ラインだけになるのだが、それまでの間は、身体の向きを変えるのが本当にキビしい。
無理に寝返りを打ったせいか、背中の麻酔ラインは予定よりも1日早く抜けてしまった。
抜けた直後は、麻酔液でびしょぬれになった寝巻きとシーツが気持ち悪かったが、これで姿勢を変えるのが少し楽になったかと内心ほくそ笑んでいた。
しかし、その考えは甘かったことにすぐ気づかされる。予定より早く抜いたということは、まだ麻酔なしでは痛いということ。
すぐに、座薬を入れてもらうためのナースコールを頼むはめになった。(笑)
本当に、開腹手術というのは甘くない。


快復は進み、術後4日めの2006年10月20日(金)にCT検査
特に問題もないとの診断。おかげで、点滴の留置針を除く全てのチューブ類がとれた。
このときの開放感といったら!

そして、久しぶりにシャワーを浴びた。いやー、実に気持ちよかった。
5日間の風呂なしシャワーなしは、正直、想像以上。
シャワー直前につけていたT字帯などは、この世のものとは思えないニヲイを発していた。
ともあれ、久々にトランクスを穿く。


さて、過去に入院などしたことがないくせに「入院生活はヒマである」という妙な先入観があったが、結果として時間を持て余すということは最後まであまりなかった。
体調がある程度快復するまでは、ヒマを感じるまでもなく、「痛い」と「眠い」とそのごっちゃになったのとが繰り返し訪れる。
快復後は、食事と検査以外の大半の時間は、あらかじめ持ち込んでおいた本を読んで過ごした。
体調さえ良ければ、手術前に思ったとおり結構快適な環境であるから、何も文句はない。

ちなみに、このときに持ち込んだ本は以下のとおり。そのうち書評めいたものも書こうと思う。

 水曜の朝、午前三時 / 蓮見圭一 (新潮社文庫)
 知のイノベーター ザ・ドキュメント・カンパニーの新たな挑戦 / 高田哲夫 (日経BP)
 アフターダーク / 村上春樹 (講談社文庫)
 混沌 新・金融腐食列島 <上> / 高杉良 (講談社文庫)
 混沌 新・金融腐食列島 <下> / 高杉良 (講談社文庫)

日常で読む比率が高かった「ビジネス書」の類は1冊だけにし、あとは小説にした。
せっかくの機会だから頭の中から仕事のことをなるべく追い出そうという考えだったのだが、結果として、このときの調子で今も小説を読むことの方が多くなっている。(笑)

<つづく>

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 16:32 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑬ ~ 痛み ~

体調が回復せず、今日は早めに帰宅。
これだけ更新したら、クスリ飲んで早く寝よう。

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痛み

目が覚める。時間はわからない。消灯時間を過ぎていたことだけは確か。
脇腹が痛い。麻酔が切れたのだろうか。しばし、ベッド上でもがく。
もがくといっても、酸素マスクや点滴のほか、下半身にもチューブがくっついているので、実際にはほとんど身動きがとれない。

ちょうど看護士Iさんが見に来てくれた。ああ、これぞ白衣の天使

手術用の全身麻酔は脊髄から注入されるが、手術後もそのラインを使って痛みを緩和する別のタイプの麻酔が背中に入っている。
痛みが強いときは、手元に置いてあるポンプ状のスイッチを押して、麻酔の注入量を増やす。これで痛みが緩和されるという仕組み。
白衣の天使は使い方をレクチャーしながら、そのスイッチを押す。

 Iさん 「これで大丈夫。」
 きりう 「ありがとうございます。」

ところが、しばらくして痛みが緩和するのと引き換えに、予想外の事象が発生した。

おええ・・・きっ、気持ち悪い!
こみあげる…すっぱい唾液。

手術前の準備として絶食、浣腸を行った後である。胃の中には何もない。
胃にモノがないのに、嘔吐せざるを得ないキビしさ。
横隔膜が動くと、手術で切った脇腹がまた、とても痛い

ついに、初のナースコールである。初めての感慨も何もあったもんじゃない。
早く来てくれぇ~。

現れた白衣の天使。すぐに事情を察知し、手際よくお片づけ。本当にありがたい。

詳しくはよく知らないが、麻酔との相性というのがあるそうである。
きりうの場合、このタイプを多めに使うのは合わなかったようだ。
このため、これ以後退院までの間に痛みが強くなったときは、痛み止めの座薬を使用することになった。
脇腹を切っているために身体を思うように曲げられなくなっているきりうが自分で座薬を入れられるはずもない。
当然(?)、 白衣の天使に積極的な対応(!)をお願いすることになる。
今考えるとメチャメチャ恥ずかしいのだが、このときはそんなことを言っていられる状況ではなかった。

こうして痛みと嘔吐に苦しんだ手術後最初の夜は、いつしか白み始めていたのである。
開腹手術は、甘くない。

<つづく>



腎細胞癌 | 投稿者 きりう 19:06 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑫ ~ 手術 <後編> ~

体調があまりよくないものの、だましだまし出勤。
わかっていたことだが、能率が悪い。だうーん。

このブログも始めてもうすぐ1ヶ月。アクセス数も1,000に届こうとしている。
諸先輩とは比ぶべくもないが、きりうにとっては、楽しみな記念のキリ番。

踏んだ人は、何かコメント残してってくださると嬉しいです。

-------------

手術 <後編>

手術室に到着すると、ベッドから手術台(?) へ移動。
さすがに病室から持ってきたこのベッドにのったまま手術するわけはないわな。

麻酔科のT先生の声がする。眼鏡を外しているので表情は全然わからない。
指示に従い、横向きになる。
左腎の手術なので、左の脇腹にメスが入るのだ。

背中から麻酔の注射。
間違っても注射器を見てしまわないよう目を閉じていた。
事前の説明で「かなり太い」と言われており、怖気づいてはいけないと思ったからだ。まるでコドモだな。(笑)
もっとも、裸眼のきりうは0.1未満の視力しかないので、見ようと思ってもろくに見えなかったはずなのだが。(爆)

しかし、実はこのアトが一番コワい時間帯だったのだ。
麻酔の針が、なかなかなかなかなかなか入らなかったのである。
T先生の調子が悪いのか、きりうの身体がフツーでないのか。何度やり直したことか。
「もっとちょっと背中を丸めてください。♪」
と優しく言ってくれるのだが、身体の固いきりうはリクエストにうまく応えられず。うぐう。

ついにギブアップしたのか、T先生から男性医師に交代した模様。誰だろう?上司?
痛くはないが、スゴく硬いもので背中をぐいぐい押されている感じ。
ダイジョーブかなあ、まさか、失敗しました!とか言うなよなあ、頼むぜオイ・・・
そんなことを考えているうちに、ようやく針が入った。ホッとひと安心。

再びT先生。
 「では、おクスリ入りますね・・・」

…と、記憶があるのはここまで。
あっと思う間もなく、この後は、本当に、ぷっつり意識がなくなった。
そのまま意識が戻らなかったら、苦しまずにあの世行きなのかな。
恐るべし、全身麻酔。

********

気がついたら、病室のベッド。
意識は朦朧。 口元には酸素吸入マスク。

相方や両親が話しかけてきたのは覚えているが、内容の記憶はトんでいる。

しばらくして、W先生が病室にいらっしゃる。
「これだよ」という仕草で、切除した腎細胞の瓶詰め(?) を見せてくれた。
でも、眼鏡かけてないからほとんど見えないんですけど。(笑)

他に覚えているのは、声を出すのがとてもつらかった、ということくらい。

どうやら手術は成功だったようだ、と認識。
それで安心したのか(?) その後すぐ眠ってしまった。
確か、手術時間は3時間強だったはず。超早寝(?) である。

だが、そのまま翌朝を迎えられるほど、甘くはなかった。

<つづく>

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 21:42 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑪ ~ 手術 <前編> ~

何だか咳が出て、ちょっと体調が悪い。
風邪かな。早めに寝なくちゃ。

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手術 <前編>

2006年10月16日(月)。手術当日である。
眠れぬ夜とは書いたが、なんだかんだ言って、実は普段より睡眠時間が長かったと思う。

予定では12時50分の手術開始。

午前中は、前日の夕方に受けた説明に従って、いろいろと準備である。

まず剃毛。手術とその後の処置などの邪魔にならないよう、アソコの毛を剃るのである。
これ、看護士さんが行う病院もあるだが、患者の羞恥心を考慮してか、ここではセルフサービス(?)である。
ただし、剃り具合が問題ないかどうか看護士さんがチェックするので、恥ずかしい思いをするのにあまり違いはない。
専用の電気バリカン(?)を渡され、実行。 見慣れぬ光景。(笑)

浣腸
恥ずかしいとか言ってられないのだが、ここの看護士さんたちはナゼ若くてカワイイひとが多いのだろう?
もうちょっと違うシチュエーションなら楽しいだろうに。(^^;;;
我慢できるだけ我慢して、出す。出し切る。看護士さんを呼んで色を見てもらう(恥)。おっけーである。

下着の交換。
T字帯という、簡易ふんどしをつける。
術後にチューブが下半身に装着されることになるので、トランクスやブリーフはしばらく穿けない。
スースーして気持ちいいような、何となく落ち着かないような。

パジャマ(洋式)から寝巻き(和式)に着替え。
下着と同様の理由により、パンツ状のものは穿けなくなる。
着替え終わると、ますます病人らしくなった。
ちなみに、パジャマは病院からのレンタル品(有料)、寝巻きは入院前に準備するよう指示があったので自前
したがって、この和式寝巻きはお持ち帰り品である。もったいないので退院後の現在も時々着ている。(笑)

エコノミークラス症候群を防止するための、特製(?) タイツを両足に装着。
術後、しばらく動けなくなるため、エコノミークラス症候群になる人がいるんだそうな。
ふくらはぎをぎゅっと締め付けることで血栓を予防するとか。
真っ白なハイソックスという外観のタイツをオッサンがつけているという画は、想像するとキモいでしょ。

点滴も受けたような気がするが、正確なところは憶えていない。
W先生が「今日はよろしくお願いします。」と挨拶に来てくれたはずだが、これまた記憶があやふや。
こうやって思い返してみると、この辺のことが記憶に残らないほどテンパっていたのか?!


そろそろ時間、となり、相方や両親が見守る中、眼鏡を外して、手術室へ。。。

ストレッチャーに移る必要もなく、病室のベッドでそのまま移動する。
世の中、本当に何でも便利になっていくんだねー、と感心した。
妙な余裕があったものだ。

<つづく>

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 21:50 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑩ ~ 前日 ~

キリンビールに勤める相方のお友達が、新発売のキリン・ザ・ゴールドを送ってくれた。
ウマかったっす。(^^)

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前日

2006年10月15日(日)。10時過ぎに病院に戻る。

きりうが病室に戻るのと入れ替わるように、廊下側のベッドのヒトが荷物を持って出て行った。退院だ。
なんの病気だったか知らないけれど、よかったですね。

で、まず点滴である。
左腕に小さな筒状のモノが装着され、これに点滴用のラインを接続する。
後で調べて知ったのだが、これは留置針というものだそうで、点滴終了後も残しておくことで、その後何回でもラインを接続するだけで点滴が受けられる。なるほど、便利である。

この病院は土日休診なので、当直以外の医師はお休み。
留置針をつけてくれた医師も主治医のW先生ではなく、もっと若い人だった。
まあ、W先生は翌日の手術に向けてきちんと休んでもらいたい。

…と思っていたら、お休みにもかかわらず、なんとW先生がきりうの冴えない顔を見に来てくれた。(^^)
パーカにジーンズというカジュアルな出で立ちは、いつものドクター然とした白衣姿からは想像できないほど、若い。びっくりである。

体調はいいですか大丈夫ですかそうですか明日はよろしくお願いしますねでは。

交わした言葉は短いけれど、わざわざ気遣ってくれるのがありがたい。あなたを信頼していますよ。
医者は信用商売だなあ、とつくづく思う。

午後、両親がやって来た。
何の自覚症状もない元気な状態なので、お見舞いというより病院の視察という感じだったのだろう。
だが、パジャマを着て点滴スタンドをカラカラいわせながら移動すると、何となく病人らしい雰囲気になるから不思議である。

休憩室で両親と話をしていると、相方と息子もやって来た。しばし談笑
自宅や実家以外の場所で集まってるのは、何だか変な感じ。しかも、よりによって(?) 病院だし。

彼らが帰ると、テレビか読書くらいしか選択肢がないのだが、実質的に入院初日なので、まだヒマで死にそうというようなことはない。

食事も、なかなかイケる。思っていたよりもずっとウマい。
ちょっと量が少ないが、病院にいる間はほとんど運動しないんだから実はちょうどいいくらいだろう。

結構快適じゃないか。(笑)

夕食後、ゆっくり風呂に入った。
翌日の手術以降はしばらく入浴できない。
だから、しっかり洗っておく必要があるのだが、どちらかというと浴槽につかっている時間の方が長く、「洗い」はいつもとあまり違わないレベルでしかやらなかったかな。
アトでちょっと後悔することになるのだが。

消灯は21時。日常生活では考えられない早寝である。
看護士Iさんから、「もし寝付かれないようでしたら、眠剤出しますから、遠慮なく言ってくださいね。」と。
手術の前日は不安やら何やらで眠れない人が多いのだろう。
だが、気分は極めて平静である。クスリのチカラを借りなくても眠れそうだ。

…と思ったが、甘かった。
隣のベッドのおじさんが、とてもにぎやかなイビキマンだったのである。(^^;

手術前の、眠れぬ夜だった。(笑)

<つづく>


腎細胞癌 | 投稿者 きりう 22:31 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑨ ~ 入院 ~

今日は暖かかったですねぇ。カフンもハデに飛びやがりまして。(^^メ
息子が朝からクシャミと鼻水まみれになって。
7歳にして花粉症か?! もしそうだったら、ちと可哀相な。
遺伝だったら申し訳ない。

----------------

入院

2006年10月13日(金)。相方とともに、病院へ。いよいよ入院である。
10時から11時の間に入院手続をするのがこの病院の通例であるが、10時半に骨シンチグラフィの予約をしているため、10時少し前には到着した。骨シンチの前に手続をしてしまおうというW先生のご指示である。

入院窓口で手続を済ませ、病棟へ。
過去、お見舞いでこの病院の病棟に入ったことはある。だが、どんなところか、ボンヤリとした記憶しかない。
だから、自分が入院するとなって、いろんなところを観察しまくる。
さぞや、挙動不審だったに違いない。(^^;

あらためて見渡すと、清潔感があり、明るい雰囲気。
相方は「ホテルみたいだね。」という感想。
褒めすぎの感がなきにしもあらずだが、まあ確かにしばらく過ごすのに悪くない環境だな、と思った。

担当看護士のIさんとご挨拶。おお、なかなかカワイイひとじゃないですか。ラッキー。(^^)v
身長・体重を計った後、諸設備の使い方や決まりごとなどをひととおり教えてもらう。

ベッドは、四人部屋の窓側。
後で思ったことだが、仕切りカーテンを半開にして、から外の景色が眺められるのがありがたかった。
廊下側のベッドは、仕切りカーテンを閉めっ放しになりがちである。
そうしておかないと、廊下を通る人からの視線をさえぎるものがないのである。部屋の扉は開放状態が通例だそうな。

6階の窓から見える、昼夜で移り変わるの加減。天気によって変わるの表情。かすかな人の往来
結構飽きないものである。
そういえば、窓からぼーっと風景を眺めて時間を過ごすなんて、もう何年もしていなかったことだ。
もっとも、見えるのはほとんど駐車場だけだったんだが。(笑)

持ち込んだ着替えその他の荷物を所定のロッカーなどに収めた頃、ちょうど骨シンチの予約順になったとの呼び出し。
地下1階の放射線科へ。

骨シンチは、腫瘍が骨に転移していないかどうかを調べる検査である。
最初に弱い放射性物質を静脈注射し、数時間後に撮影を行うもの。
食事制限もないから検査自体はラクチンである。

注射を終えて、病室に戻る。
相方は休憩室で本だかパンフレットだかを読んでいたようだ。

看護士Iさんから、入院診療詳細計画書を渡される。説明はW先生から別途あるとのこと。
さらに、「お昼はどこか食べに行ってきてはどうですか?」とのご提案。
入院患者になったと言っても、自覚症状もなく、いたって元気なこの時点のきりうにとって、わざわざ病院食を食べねばならない理由はない。付き添ってきてくれた相方と一緒に、病院内のレストランでランチをとることにする。

昼食後、麻酔科のT先生から、麻酔に関する説明。
T先生は、知的雰囲気漂う女医さん。麻酔の手順やリスクなどを、早口、じゃなかった、流麗に説明してくれた。同意書にサイン。相方はここで帰宅。

このあと、骨シンチの撮影をして、この日にやるべきことはすべて完了した。

と、ここで看護士Iさん。
「きりうさんは、今のところ元気なので病院にいる意味ないんですよね~。おうち帰ったらどうでしょう?」
と、驚愕のご提案。え、帰っていいんスか?(^^;;;

確かに、入院診療詳細計画書にも、手術日までの間に主だった予定は書かれていない。
手術前日の朝に戻ってくれば、何ら支障はないらしい。

というわけで、外泊許可書を出してもらって、帰宅することにした。
外泊理由の記入欄には、「気分転換」と書く。みんなそうするらしい。(笑)

「入院だぁ!」と気合を入れて乗り込んできたのに、あっさり帰ることになり、ちょっと拍子抜け。
まあ、好き好んで病院に長くいたいわけではないから、もちろんありがたいことではあったのだが…。

 きりう 「ただいま。」
 息子 「お帰りー。パパ、なんで帰ってきたの?」

いや、あのね・・・。(^^;


<つづく>


腎細胞癌 | 投稿者 きりう 22:10 | コメント(0)| トラックバック(0)

幻夜 / 東野圭吾

以前、ハードカバー版を図書館で借りて読んだのだが、そのときの感想として、「東野圭吾という作家はスゴい」という思いを決定的にした一冊。
それが先週、文庫になったというので、早速購入し、再読。

東野圭吾の作品は、昨年映画化された「手紙」を手始めに、「秘密」を読んで、単なる謎解きとしてのミステリーの面白さというより、人生のありようのようなものを緻密に書こうとしているのだな、という感想を持つに至って、特に気に入った作家さんである。
その後、「変身」、「宿命」、「レイクサイド」、「パラレルワールド・ラブストーリー」ときて、あの「白夜行」を読み、そしてこの「幻夜」である。
「白夜行」と「幻夜」は、人間のダークサイドをここまで見事に書けるものか、と心底思ったものである。

今回、再読しての感想。
当たり前のことだが、2度めの読書は、ストーリが既にわかっている分、謎解きの面白さはあまりない。
だが、さりげなく描かれた伏線が後の展開にピタリと嵌っていく中で、前回読み流していた場面の真の意味に気づいて改めて感嘆すること、一度や二度ではない。
つくづく、「東野圭吾はやはりスゴい」と思い直した次第である。

幻夜 / 東野圭吾 (集英社文庫)
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-746134-3&mode=1





| 投稿者 きりう 15:12 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑧ ~ ボーダーライン ~

週末のお楽しみ、テニスのために今日も千葉へ。
初対面の参加者の中に、きれいなフォームで力強いボールを打つ美女がいた。
途中で降雨のため、終了。もうちっとご一緒できると思ったのに、残念。(笑)

ま、明日の筋肉痛を考えれば、途中終了くらいでちょうどよかったかもしれないが。

----------------

ボーダーライン

2006年9月28日(木)。予約は13時半。

実は、前日の懇親会で二日酔い気味
午後から病院に行くための半休をもらっているが、このところ検査やら診察やらで休み続きだし、その後に控える入院期間中は長期離脱になるので、今のうちに少しでも仕事を整理しておかねばならない。
何とか午前中の業務をこなし、時間ギリギリで病院へ移動。
駅から病院まで、早足で歩いていたら気持ちが悪くなった

とはいえ、検査結果を聞くだけだからまあいいか、と思っていたのだが。

 W先生 「えっとね、心電図の結果がボーダーラインなんですよ。手術していいかどうかの。」
 W先生 「若いから間違いなく大丈夫と思うけど、念のため再検査して欲しいんです。」

ということで、なんとそのまま負荷心電図の検査を受けることになってしまった。
負荷」というくらいなので運動が伴うわけである…という事実は、検査を受ける場になってから知ったこと。
知ってたら、「いや、今日は"おええ"、なので、明日また来ます。」と断ったかもしれない。(^^;

ばっちり、踏台昇降運動を行う。
おええ

再々検査になったりして、とも思ったが、結果として、それはなかった。(笑)

この日は1,170円。
次に来るときは、入院である。

<つづく>

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 18:19 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑦ ~ 説明 ~

バタバタの今週、何とか週末まで辿り着いた。
忙しいのはうれしくないが、仕事ができるのはありがたいことである。
そんなことを改めて思い直すのは、これを書いているからだろう。

---------------

説明

W先生は、前回の診察のあと、休暇だか出張だかで2週間ほど病院には来られないとのことで、「家族への説明」は、2006年9月26日(火)正午。

CT画像とMR画像を見せながら、W先生がきりうの相方に語りかけていく。
内容は、前回までにきりうが聞いていたのとほぼ同じ、あるいは要約版といったところ。当たり前か。

ちょっと違ったのは、「納得がいかなければ、遠慮なくセカンドオピニオンをとってください。」という話があったこと。
相方は、W先生のこのセリフにいたく感心したらしい。
同日夜に、「こういう言葉はなかなか自分から言えるものではない、あの先生はきっと信用できる」と言っていた。

近年のインフォームド・コンセントを重視する流れからいえば、もしかすると、そんなに感心するほどのコメントではないのかもしれないけれども、ともかく、主治医としてどうやら信用のおける人物のようだ、という印象を相方が抱くようになったのは大きな変化。
これまでの診察経過について、きりうの要領を得ない説明が原因で、相方は、W先生に対して不信感に近いものを持っていた可能性があった。
曰く、「何度も検査して、結局わかんないってどういうこと?」
曰く、「わかんないって言ってるのになんで手術することになるの?ワケわかんない。」
だが、それが、ほぼ同じ内容の説明にもかかわらず、直接、話をしたことで一気に解決したのだ。いやはや、コミュニケーションというのは本当に難しい。

ということで、仮予約状態だった手術日を、正式に(?) 予約する。
手術日は、10月16日(月)。それに先立ち、10月13日(金)から入院。
入院期間は術後の経過次第ながら、概ね1週間くらいでしょう、とのこと。
この後会社に戻ったら休暇の申請をしなくては、などと考えつつ、手術の同意書にサイン
んんー、まだ実感がないぞ。

W先生からの説明終了後、入院の手続などのためフロアを移動。
相方と一緒に、準備すべきものなどの説明を看護師さんから聞く。
部屋の希望はありますか、なんて聞かれたが、きりうに個室なんて似合うはずもなく。大部屋で十分と伝える。

それが終わると相方は帰宅。
きりうは、血液検査、尿検査、X線検査、生理検査(心電図、肺活量等)を受診する。
これらは手術をしても問題ないかどうかの判定などに使われる。
結果を、また2日後に聞きにこなければいけない。

この日のお代は、しめて5,890円。

病院を出ようとすると ・・・ である。
暗雲垂れ込める? ああ、マイナス思考に入りかけているのかなあ。よくない傾向だ、という思いがよぎる。

折り畳み傘では少々つらい雨量のため、近くにあったファーストキッチンへ。
時刻は14時近い。遅めのランチ。
不安だか何だかよくわからないもやっとした気持ちを抱きながら。
ケータイメールを打ちまくる隣席のオネーチャンの打鍵音を”うぜぇ”と思いながら。
そのときのベーコンエッグバーガーの味を思い出せずに。

<つづく>


腎細胞癌 | 投稿者 きりう 22:21 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑥ ~ 疑い ~

バタバタと忙しかった原因の一つが今日でひと区切り。
年度末までにもうヒトヤマ越えねばならぬが、まあ今日のところは許してよ、ということで外出先から直帰。(^^)v

一昨日の続きを書いたら、もう寝よ

----------------

疑い

2006年9月8日(金)。
朝9時の予約に間に合うよう、病院に着いた。
年長者の方が多くて居心地が悪かった待合室にも、だいぶ慣れた感じ。

ところが、なかなか呼ばれない。
この病院の呼び出しは、個人情報保護法の影響か、はたまた経営効率化の結果か、予約番号がディスプレイに表示されるシステムをとっている。
過去数回の通院経験では、呼び出し順は概ね予約番号と同じ順序だったから、次か!と思って身構えていたのに、ひとつ後の番号の人が先に呼び出されて肩透かし。次も、その次も、だ。

故意に後回しにされている気がする・・・。

もちろん、それは気のせいかもしれないのだが、このときは
「もしかして、MR画像の準備がまだできてなかったりして。(笑)」
という他愛ない想像から始まって、
「ひょっとして何か言いにくいことがあるんじゃなかろうか、つまり、MRの結果は良くないんじゃないだろうか」
などと、だんだん頭が回転していったのである。ぐるぐるぐる。

ようやく、呼び出し。9時25分くらいだったか。おはようございます。(^^メ

 W先生 「えーと、きりうさんねぇ。・・・これ、昨日とったMRの画像です。」

画像を見せながら説明を始めるW先生。
おー写っているぜ、。確かにCTの画像よりもはっきり見える。

 W先生 「…で、悪性だと決まったわけじゃあないんですが、もうこれは…とっちゃった方がイイですね。」

 きりう 「…。は?」

 W先生 「要するに、ま、手術をね、オススメします。」 (←ちょっと言いにくそう)

 きりう 「え? アレ? おっと?」 (←急展開についていけずパニクるきりう)

MR検査の所見の抜粋は、次のとおり。
「左腎上極に径33㎜の腫瑠性病変が認められます。・・・(中略)・・・腎細胞癌を見ていると考えられます。」

悪性かどうか、つまり、かどうかは、画像では最終的な確定はできないのだそうである。
判定は、細胞を取り出し、病理検査というもので行われる。
前回の診察で言われた、「針を挿して調べる方法がオススメできない状況」では、正体を確かめる方法は、もはや手術しかないではないか。

この段階で、””は「腎細胞癌の疑い」となった。

W先生は、「今すぐ緊急にどうこうしなければならないものではないが、何ヶ月も放置しておくべきものでもない、また手術室はそれなりに混むので早めに予約をしておかないといけない」というようなことを述べ、手術の仮予約を勧めた。

手術方法は、開腹による左腎の部分切除。または、左腎の全摘出。
ちょうどこの頃、ソフトバンクの王監督が、腹腔鏡を使った胃癌の手術をして話題になっていたためか、それについても説明してくれた。曰く、この病院では、腎臓の腫瘍を取り出すのに腹腔鏡で行うことはリスクが高いと判断しているため、採用していないとのこと。
勧められるまま、仮予約を依頼する。

いよいよ、正体を現わしはじめたのか。
癌の疑い?・・・何だか実感がない。マジかよって感じ。

会計を済ませる。210円。
すごく重大な話を聞いたような気がしたのに、こんな金額でいいの?と何だか変な感想を持つ。

次の来院は、「家族への説明」である。
相方に来てもらわねばならない。

<つづく>

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 21:59 | コメント(0)| トラックバック(0)

バリア・セグメント 水の通う回路 完全版 / 松岡圭祐

時々、ヒーローやヒロインが大活躍して平和を守る、というような話を無性に読みたくなるときがある。
そんなとき、松岡圭祐の「千里眼」シリーズが、この子供じみたニーズを満たしてくれる。

本書も、そういう類の話だろうと勝手な憶測をして購入した。
ところが、「前書きにかえて」という序文に、次のようなフレーズがあり、いつもの千里眼シリーズに期待するようなわくわく感とはまた違った種類の興味を抱くことになった。

<以下引用>
じつは本作は執筆当初、ハードカバーで刊行されたものとは異なる"事件の真相"が描かれていた。けれども当時の編集者はいった。「これはミステリー小説の約束事に反している。真相は誰でも知っている身近なもので、しかも"真犯人"は、主人公のかねてからの知り合いの"意外な人物"でなければ」と。
 〔中略〕
そういうわけで、本書こそが1998年当時に出したかった『水の通う回路』の、いまあるべき姿である。
<引用終わり>

なるほど、ハードカバーでの刊行時のみならず、最初の文庫化(『バグ』と改題)でも不完全なままだったものを、ようやく著者の思い通りに仕上げたというのであれば、きりうの好きな"松岡ワールド"が全開になっているのかもしれない。
また、"ミステリー小説の約束事に反した"というストーリーが、どれほどのものか(あるいは本当に今一つのものなのか)を検証するという楽しみ方もできそうだ。

幸か不幸か、きりうはハードカバー版「水の通う回路」も、文庫版「バグ」も読んでいない。

で、祝日にもかかわらず、出勤した本日の帰りの電車の中で読了。

感想は・・・うーん、微妙だなあ。

主人公がヒーローとしてバリバリ活躍する姿はまずまず期待通りだったが。

肝心の、著者が描きたかったというエンディングが、これなのか?!と。
確かにリアリティはあるかもしれないけどね・・・。けどね、けどね、けどね・・・

これは、いっちょハードカバー版も読んでみなければ、と変な気が起きてしまう次第。

そっちの方が面白いンじゃないのか?!
こんな感想を抱かせるなんて、本当に商売上手な作家さんである。

バリア・セグメント 水の通う回路 完全版 / 松岡圭祐 (小学館文庫)
http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solrenew_detail?isbn=4094081046

#ちなみに、ファンの方には有名らしいが、松岡圭祐氏の小説はハードカバーと文庫でストーリが違うことの方がむしろ普通だそうな。
#一つの小説が2度楽しめるともいえるが、いちいち買ってたらキリがないね。

| 投稿者 きりう 21:35 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ⑤ ~ MR検査 ~

仕事がバタバタで、昼飯にコンビニおにぎり頬張りながら資料の読み込み。
夕食をとる時間もなく、じゃがりこで空腹をごまかしつつ、休み明けに使う資料作成。
何とか完成させ、終電に飛び乗る。
最寄り駅に帰ってきて、何か食おうと思っても牛丼屋とラーメン屋と飲み屋しか開いてない。
早く帰ってDoblog更新しようと、午前1時過ぎの夜食にまたしてもコンビニおにぎり。(笑)

で、本日も脈絡なく、昨日の続き。

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MR検査

2006年9月7日(木)。
仕事がバタバタと忙しい。16時のMR検査の予約に間に合うかどうか、というタイミングで会社を飛び出す。

このところ、「」の存在が、頭から離れない。
相方は、「脂肪のカタマリだよ、きっと。」と言っている。
そうだそうに違いないそう思うことにしよう、と何度も決意するが、少し時間が経つと、何とも言えぬもやもや感が頭をもたげる。

病院に到着。1分遅刻。
すみません。
でも、待つんだな。(笑) 10分かそこらではあったけど。

MRIは、CTよりも精度が高い分、検査時間自体も長い。
着替えや耳栓などの事前準備も必要で、少しハードルが高い感じ。

結局、検査室に入室してから検査が終了するまで1時間弱かかったと思う。
注射した造影剤を早く体外に出すため、検査後は水分を多めにとるようにとのご指示を頂戴する。

この日のお代は、8,950円。

この日の画像をモトにしたW先生の診察は、明日の朝一番だ。
「画像が届いていないなんてことないよな」などと変な心配をしながら、病院を後にする。

水分とれって言われたし、駅前のエクセルシオールでコーヒーでも飲んでから帰るか。

<つづく>

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 23:59 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ④ ~ 正体不明 ~

会社PC、ようやく復旧。
OS再インストールの後、アプリインストール、ネットワーク設定などなど。
打ち合わせの合間を縫っての断続的な作業では思うようにはかどらない。
なんだかんだで、結局、普通に動くようになったのはもう夕方。

そこからメールの返信だの何だのの処理。
こんなに遅い帰宅になると誰が予想したであろうか。

そんな嘆きから、何の脈絡もなく先週の続き。

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正体不明

2006年8月28日(月)、病院の予約は朝9時である。

泌尿器科の患者さんは、年配の人が多い。
そもそも病院というところは具合の悪い人が集う場所だから、年齢層が高くなりがちなのは自然なことではある。

それにしても。
見渡す限り、人生の大先輩ばかり。どう見てもきりうが最年少である。
待合室の居心地がすこぶる悪い。

順番が来た。
診察室の扉をノックし、入室。 W先生、おはようございます。

CT検査結果の画像が、PC上のディスプレイに示される。
コイツが、「」の正体か!
いよいよお前の正体を暴いてやるぞ!!

 W先生 「実はネー、よくわかんないんですよ。」

 は?

 ・・・??

 なんですと!!

 W先生 「今回の撮影は、造影剤を使っています。血管がはっきりと写る薬ですね。それが明瞭じゃない。」
 W先生 「悪い腫瘍は血管が発達していますから、造影剤を入れればよく見えるのがフツーです。」
 W先生 「ところが、はっきり写っていないということは、悪いものであるという判定ができないということです。」

 きりう 「悪いものじゃないということですか?」

 W先生 「それがそうとも言い切れない。造影剤でもはっきり写らないタイプの腫瘍というのがあるんです。」

 きりう 「その可能性が高いんですか?」

 W先生 「わかりません。もしかすると単なる脂肪のカタマリの可能性もあります。いわゆる良性ですね。」
 W先生 「より精度の高い画像検査をしてみませんか。MRIというヤツです。これでならもう少しわかるかもしれない。」

 きりう 「はあ・・・それしか方法はないんですか?」

 W先生 「そうですね・・・針を挿して細胞を採取し、それを顕微鏡で調べるという方法でしょうか。」
 W先生 「でも、これはオススメじゃない。もし悪いものだったら、それを体内にまき散らす可能性があります。」
 W先生 「そういうわけですので、画像で確認できることはなるべく画像で調べたほうがイイ。」

きりう 「はい。。。では、ソレで。」

 W先生 「じゃ、予約を・・・(受話器をとる)・・・Wです。MR、急ぎで。そう。いつ入れられます?」

また、“急ぎ”で予約を入れようとするW先生。
この「」、実は相当な“ワル”なのではないか?
悪いもんじゃあなさそうだねえ」と言っていた、人間ドック時の先生が思い出される。そっちを信じたい。

そうこうするうち、予約完了。次回は9月7日(木)16時。
MR検査も、造影剤を使うので、その説明。同意書記入。

さあ、次こそ、「」の正体が明らかになるか。

この日のお会計は、210円。

<つづく>


腎細胞癌 | 投稿者 きりう 23:59 | コメント(0)| トラックバック(0)

つっこみ力/パオロ・マッツァリーノ

「カドを立てずに議論したい日本人にぴったりです」、「コツをつかめば、凡人や秀才にも習得できます」というオビの言葉に惹かれて購入。税込735円。

いろいろな視点からの”つっこみ”がなかなか面白い。

だが、書名である「つっこみ力」をつけるにはどうしたらよいのか、その処方箋は一体いつ示してくれるのだろうかと期待して読み進めても、最後までそれは出てこない。
「人は正しさだけでは興味を持ってくれない、その正しさを面白いと感じたときにのみ反応してくれる」という著者の主張には大いに共感するも、だからこそ、そのノウハウや具体的なありようを知りたくて購入したのに、なんとなく消化不良

著者のHPを見ると、以前の著書「反社会学講座」(イーストプレス)とセットで意味を成す、とある。
そちらで足りなかった処世術を加味した、とも。
うーん、そうだとすると、きりうが期待するような、ハウツーはそもそも書こうとはしていないのだろう。

まあ、面白かったからいいんだけど。
もし期待していたような内容の文章を読んだとしても、そういう力がすぐにつくとは思えないしね。

つっこみ力  /パオロ・マッツァリーノ(ちくま新書)
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480063472/

| 投稿者 きりう 16:46 | コメント(0)| トラックバック(0)

テニスという至福

週末の今日は、やはりテニスである。
今日は、時々お邪魔している千葉方面のサークル(?)。
コート3~4面を朝から夕方まで確保し、ひたすらゲームを行うスタイルの集まりである。
遅れて参加する人もいれば、早めに帰る人もいるので、時間の経過とともにメンツがかなり入れ替わる。
このため、いろんな人とゲームができる。
また、技術的に同じようなレベルの人が多いこともあって、結構楽しい。

きりうは、相方とともに、「遅れて参加、早めに帰る」のパターンである。
このパターンだと、全体の中では短めの参加時間になるはずなのだが、それでもワンセットマッチ(デュースあり)が6試合もできてしまった。
明日の筋肉痛は確定である。(笑)
ちなみに結果は、男ダブ1勝2敗、ミックス3勝0敗。

で、先週装着したエラストクロス
確かに、少し面圧が上がった感じがする。
もうちょい固いとベストフィットなのだが、贅沢はいえない。
ちょっとガット緩いなあ、というときにエラストクロス。
今後も使える豆知識である。

あ! きりうはバボラの回し者ではありませんので。
誤解ありませんように。

テニス | 投稿者 きりう 18:17 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ③ ~ CT検査 ~

会社のPCの調子が悪く、OSの再インストールやら何やら。
本業以外に時間をとられるのはツラいよなあ。

・・・と言いながら、PCいじりを結構楽しんでたりもするが。(^^;

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CT検査

2006年8月22日(水)。

CT検査の予約は14時50分である。
仕事のキリがよかったので、少々待つことは覚悟して早めに会社を出た。
病院に到着したのは、14時半頃。

ところが、ここから待つ待つ。
予約時間から遅れること30分弱、きりうの名前が呼ばれたのは15時20分頃である。わお。

単純CTの後、造影CTを初体験。
造影剤注入の説明で「体がカァーッと熱くなりますが、正常な反応です。」と言われたが、ホントにそのとおりだった。
検査時間、10分強で終了。 9,530円ナリ。 うぉ、画像診断は高いなあ。(@_@)

これで「」の正体がわかるのだろうか。次回の診察が待ち遠しいような、怖いような。

ただ、そこで思考停止。
この翌日から、きりうは夏休みだったのである。
しばらくのことは、忘れておこう。

検査終了後の気分が開放感いっぱいだったのは言うまでもない。

<つづく>

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#週末はたぶん違うネタを書くと思います。
#このシリーズを楽しみにしている人がいるとは思えませんが、念のため。

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 22:06 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ② ~ 大病院 ~

今日(もう昨日か)は、仕事の過程でちょっとしたトラブルがあって、久々に日付変更線を越えての帰宅。
はっきり言ってもう寝たいのだが、習慣になりつつあるDoblogが途切れるのも気持ちが悪いので、短めに書こうと思う。

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大病院

2006年8月14日(月)。
人間ドックでもらった紹介状を携え、早朝から病院に。
大きな病院は、予約なしで行くと待ち時間がやたらと長い。予約があってもそれなりの待ち時間、というのが経験則としてある。予約ができない初診の場合は、朝一番に限ると考えた次第。

初診受付で待つ。書類やらなにやら書いて、また待つ。
泌尿器科へ行ってください、と案内され、そちらへ行ってまた待つ。
問診票など書きながら、待つ。そして、診察。

主治医となるW先生との記念すべき初対面である。
ドックでの検査内容と、そこで言われたこと(何かしこりのような)を伝える。紹介状に目を走らせるW先生。

「なるほど。わかりました。まずはCTで見てみましょう。早い方がいいですね。」
ということで、直近で予約可能な8月22日(火)午後の放射線科のCT検査をおさえてもらう。
早い方がいい”ってどういう意味さ?と、ひっかかりを覚えつつ。(^^;

実は、診察の後、すぐそのまま“検査しましょう”と言われても平気なように朝食を抜いてきたのだが、考えすぎだったようだ。
さすが大病院は直近の検査予約でも1週間以上先になってしまうのだね。

CT検査で造影剤を使用するので、その説明。まれにアレルギー反応が出ることがあるそうだ。
同意書にサイン。

これで、この日の診察はおしまい。3,870円。

病院を出て、あたりを散策してみる。真夏の陽射しが目に眩しく、肌に暑い。
目に付いたベローチェで遅い朝食をとった。午後からは、仕事だ。

<つづく>

〔追記〕
気持ちが悪いので、日付修正します。。。m(_ _)m

腎細胞癌 | 投稿者 きりう 23:59 | コメント(0)| トラックバック(0)

生きる意味・生きた証 ① ~発見~

今日から、このブログを始めるきっかけとなった事柄を書く。
周りから見れば、大した話ではないかもしれない。
誰も読んでくれない面白くない話かもしれない。
それでも、いい。純粋に、書きたいと思っている。いや、書き残したいが正確なところかな。

お付き合いくださる方は、適度にコメントなどいただけると嬉しいです。
では、スタート!

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発見

2006年8月9日(水)~10日(木)で、1泊2日の人間ドックを受診した。
毎年、会社で健康診断をしてもらえるが、区切りのよい年齢の者は、節目健診といって、通常の健康診断よりも詳しい検査が受けられる。いい会社である。今回は、それが人間ドックだったということで、費用はもちろん、会社の全額負担。実にいい会社である。

これまで大きな病気などしたことがないし、どんな検査も「異常なし」ばかりだったから、当然、受診前には不安など微塵もない。
むしろ、「内視鏡ってどんなん?苦しいんかな?」とか、「体力測定で変な数値出たらどうしよ?」とか、健康診断本来の目的とは少々観点のずれた疑問を持っていた記憶がある。

そんなこんなで、当日。

初日の検査はきわめて順調に進み、持ち込んだ文庫本なんかを読みながら、割と楽しく過ごした。
年齢で区切られた集団が一斉に受診しているのだから、当然、同期入社の人間に多く出くわすことになる。
入社直後に一緒に研修を受けた仲間と久しぶりに交わす会話は、ビジネス抜きの、しかも社屋ではない場所でのそれは、日頃の多忙な業務をしばし忘れさせてくれる結構ナイスなリフレッシュ・タイムである。

2日め。
この日は内視鏡検査(大腸及び胃)がある。朝から腸洗浄剤(ムーベン)を飲み、腸内をカラにして準備万端。なぜだか妙に気合が入る。
で、実際の検査は、大腸カメラの方は思っていたほど苦しくなく、胃カメラの方は思っていたより苦しかった。ゲホゲホ。

この2つが、人間ドックのメインイベントだと思っていた。胃やら腸やらは、それまでの健康診断レベルでは直接覗いてみることができなかった場所であるから、変なモノが見つかる可能性があるとすれば、ここだろうと思っていたわけだ。

しかし、きりうの場合、本丸はここではなかった。

腹部エコー検査。
妊娠中のお母さんのおなかの中、胎児の様子を見られるアレである。

きりうの腹の上、画像を見ながら順調に作業をしていた検査技師(?)さんの手が、止まった。

 技師 「以前、病気か何かされたことありますかー?」
 きりう 「んにゃ、ありまへん。」

左の脇腹を中心に入念なチェック。

 技師 「横向きになってもらっていいですかー?」
 きりう 「アイヨー。」

左の腰部分をさらに執拗にチェック。

 技師 「痛みとかないですか。」
 きりう 「ないです・・・けど。」 (なんだ、なんかヤバイのか?ドキドキ)
 技師 「んー。ちょっとお待ちくださいね。」

ビミョーな一言を残し、技師、検査室を出て行く。
検査室に一人残されるきりう。 (げーちょっとまってよぉナニゴト?!)

数分後。
技師、帰還。続いて、医師登場。げげっ。

どうやら検査をやり直すらしい。
再び、おなかの上を探触子が動き回る。さっきの技師さんよりも手際がずっとよい。

問題の箇所にきた。モニタを見ていた技師が「これです。」とか言っている。

 医師 「なるほど。。。何かありますね。」
 きりう 「はあ。」 (何かってなんだよ?)
 医師 「悪いもんじゃあなさそうです。」
 きりう 「そうですか。」 (何だよ、脅かすなよ。)
 医師 「ま、でも、ちょっと、普通には出ないはずの影なんです。腎臓あたり。」
 きりう 「はあはあ。」 (ヤな予感。)
 医師 「念のため、精密検査しましょうか。」
 きりう 「はい・・・。」 (やっぱりぃ!(ToT))
 医師 「ここではこれ以上の検査はできないので、後日、別の病院で。紹介状書きますね。」

なんだろう。エコーに映った・・・

しかし考えても何も変わらない。
「悪いもんじゃあなさそうです。」という医師の言葉を信じ、精密検査を受けるしか選択肢はない。

帰宅したその晩は、なかなか寝付かれなかったのである。

<つづく>


腎細胞癌 | 投稿者 きりう 22:27 | コメント(0)| トラックバック(0)

思いをカタチに

思うところあって始めたブログであるが、その「思うところ」がなかなか書けないでいる。
一度トライしてみたものの、何だかよくわからない文字の羅列になってしまった。(^^;

もともと、作文は決して得意ではなかったきりうである。
ドラマティックに書き上げたいという欲求はあるが、筆力が絶対的に追いつかない。

なので、そういうハデな書きぶりを目指すのは諦めようと、ようやく観念した次第。

マイペースで、時系列的に、なるべく丁寧にまとめてみようと思う。
少し長くなると思うが、不定期の連載ものというイメージでやれば、たぶん書けるだろう。

・・・なんて、妙にチカラが入ってしまうが、何のことはない、昨秋の入院と手術のことを書くだけである。

そんなんでも期待したいという人だけ、明日以降の記事に乞うご期待!
今日はもう眠いからこのへんで。おやすみなさい。


投稿者 きりう 23:31 | コメント(0)| トラックバック(0)

「西武球団の裏金供与問題」に思う

きりうは、会社では法務というセクションに属している。
会社がより良い方向に向かうための統治の仕組み(コーポレート・ガバナンス)や、会社から犯罪者を出さないための仕組み(コンプライアンス)の仕掛け人というのが、主な役回りである。

特に、コンプライアンスをめぐる昨今のトレンドは、「事前規制型社会から事後チェック型社会へ移行する変革期にあるのだ」的な、いかにも識者が言いそうなセリフを実感させるものとなっている気がする。
だから、収益に直結しないこういう仕事も、きちんと手を抜かずにやらねばならない、とあらためて意を強くするのである。
もっとも、やり過ぎは「コンプライアンス専制主義」となってしまい、何のための企業かわからなくなるので、バランスが肝要ではあるが。

なので、実務担当者としては、この手のニュースについてはひと通り考えをめぐらせるようにするのが、日課みたいになっている。

さて、西武球団。
プロ野球における裏金問題は、一場投手の事件をきっかけにもう一掃されたのだろうときりうは思っていた。世間の認識も多くはそうだったのではないだろうか。
ところが、一場事件が社会問題になっていた最中も「栄養費」として支給し、その後も続けて、今頃になって発覚、ということらしい。

イカンな、この対応は。

だが、そう言えるのは、「今」という時代性をベースにした「結果論」だから、であろうと思う。

西武という企業グループは、西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載事件に象徴的に見られるように、そういう「隠蔽」が常識となっているような体質だったのかもしれない。
そうだとすれば、そういう”常識”の中で過ごしている社員にとっては、何かよろしくない動きを知っても、なかなか言い出せないだろう。

しかし、「会社の常識、社会の非常識」は、許されない時代になりつつある。
組織の常識が個人の良識を縛り、健全性が確保できない、という事態を如何にして避けるか。

悩みは尽きない。

ビジネス | 投稿者 きりう 23:49 | コメント(0)| トラックバック(0)

エラストクロスを使ってみよう

団体戦出場のため早起き。でも、外は、雨。
どう見ても、テニスの試合に適した天候ではない。
案の定、「本日中止。試合は予備日に延期。」という連絡メールが入った。

そんなわけで、試合は再来週に延期となったが、天気の回復が見込まれる午後に、所属クラブで練習コートを確保したという。そりゃー参加するさ。

昼まで降っていた雨のため、オムニコートはたっぷり水を吸っている。こういうコンディションでは、ボールが濡れて表面に水気を含む分、ボールはものすごく重くなる。

マルチフィラメントのストリングは、水気にさらすと材質が微妙に変化してしまい、後日性能がかなり劣化するといわれている。また、ボールを思い切ってひっぱたくきりうのプレイスタイルでは、この高価なストリングを切ってしまいかねない。
その点、ポリガットは耐久性に優れ、ストリング構造が単純なので水気による材質変化も微小である。というわけで、今日は迷わず旧ガット(タッチターボ)を張ってある方のラケットをチョイスする。

2時間ほど、ゲームを中心に仲間内で楽しんだ。
強風の中、調子もいまいちだったが、今週は土日ともテニスが楽しめたのだから、ありがたいことだ。

途中、仲間の一人が、ストリングを切ってしまった。このコンディションであの速いスイングのスタイルだと、仕方がないだろう。その彼が、張り替えに出すため、ラケットからストリングを取り除く作業をしていたのだが、終了後、なにやら細かいモノを集めている。
どうやらエラストクロスのようだ。
エラストクロスというのは、ストリングの間にはさんで寿命を延ばすチップのこと。
ピート・サンプラスが使っていたので有名になったのかな。試合中に使っているところがなぜかテレビ中継でよく映っていた。

これね。


ストリング切れは、クロス(横糸)がメイン(縦糸)を徐々に削っていき、限界に達したところで発生する事象だが、クロスがメインを削っていく過程では、メインにノッチングと呼ばれる溝ができている。エラストクロスは、この溝の発生をチップで防止しようとするものであり、ストリングの寿命が2~3割増になるというのがセールストークである。

で、今日の発見。
きりうは、このチップは使い捨てだと思っていたのだが、どうも仲間の皆によると、2・3回はリユースしているという人が多いようだ。しかも、新品よりもむしろ2回目くらいの方が良いという。理由は、新品はヤマが高いので面圧が変わってしまう(少し固くなる)が、2回目は少しヤマが削れているので面圧に与える影響が少なく手に馴染む、ということだそうだ。

ここできりう、ピンときた。
もしや、緩いと感じた新ストリングPMXに、新品のエラストクロスを差し込めば!
・・・イイ感じが、復活するのではなかろうか?! わくわく。

ということで、帰ってきてやってみた。


どうよ。!


しかし、感触を確かめるのは、来週のお楽しみである。

なお、エラストクロスのリユースは、差込時に結構な苦労を要する模様。
マネしようとする人はその点ご留意くださいね。


テニス | 投稿者 きりう 18:19 | コメント(2)| トラックバック(0)

吸いつき過ぎで走らないが明日は雨でも集合だ(意味不明)

先週張り替えたストリング、当日はかなりイイ感じで満足したのだが、今日、再び使ってみて、かなり印象が変わってしまった。

ストロークがまるで走らないのである。特にフォアハンドに顕著。
振った分よりもかなり遅れてボール出て行く感じである。

確かに「吸いつくような打球感」が売り言葉だったから、そのとおりとも言えるのだが、きりうの最大の武器である“スピード勝負”のボールが、ノンビリとネットを越えていくように感じられるのは、ちょっとイタイ。
先週は張り上がり直後だったから、その時点の面圧でないとイメージどおりには使えないということかもしれない。対策は、もっと指定テンションを上げることだ。

テニスのストリング(ガット)は、張り上がりから1~2日の間に発生する緩みが一番顕著で、その後、1週間後くらいまで微妙に緩んでいき、それ以後はあまり変わらない、というのが、きりうの経験からくる感覚だ。

余談であるが、よくテニスショップなどで、「3ヶ月に一度は張り替えましょう。」的なことを言われることが多いせいか、”緩みは3ヶ月程度”というイメージを持っている人が結構いるように思う。しかし、3ヶ月毎の張替えは、主としてショップのセールステクニックであって、緩みがくるのが3ヵ月後ということは、たぶんないはずである。
もし、3ヶ月に合理的な理由があるとしたら、季節の移り変わりによる温度変化やボールを打つことによる材質の劣化といった説明の方がきりうにはしっくりする。

したがって、先週の張り上がり時の状態を緩み後の最適な値と仮定し、張り替え時にどのくらいのテンションを指定すればそれを再現できるのか、探らねばならない。
しかも、自分の感覚だけしか答えを知らないので、トライアンドエラーを続けるしかない。このガットはたいそう高いので、そうそう頻繁に張りかえられない。
ああ。。。_| ̄|○

しかも、困ったことに、明日は試合(団体戦)である。
いったい、新旧どちらのストリングを張ったラケットを使ったらいいんだ。

ま、深く考えても仕方がないので、出たトコ勝負でいくしかないのだが。

っつーか、そもそも明日朝は思いっきり雨の予報なんですけど。
雨でも集合ってどゆこと? プンプン。


テニス | 投稿者 きりう 21:51 | コメント(0)| トラックバック(0)

トシをとる日

今日は、きりうの相方がこの世に生を受けた日である。
なので、なんとしても早く帰らねばならない。このミッションを完遂するため、事前の根回し周到な準備を行ってきた。
これが奏功、18時には退社に成功。なんだ、やればできるじゃん。いつもやれってか(笑)

そんなわけで、早めに帰宅し、「おめでとう、カンパーイ!」とやったわけだが。

相方曰く、
「年を重ねるのはおめでたくない。“トシをとる”というのだから、今年からは、誕生日の度に年齢を一つずつ取る(減算する)ことにする。これならめでたい。」
と、なんとも意味不明な宣言。酔っ払い?(^^;

もともと、相方は自らの年齢を実際よりもだいぶ過少申告して息子に教えている。
息子も、今のところは何の疑いもなく、それを信じているようだ。
そこへ持ってきて、この減算宣言である。
若いままでいたいという気持ちはわからんではないけどねえ。。。
それとも、これによって真実に早く気づかせようという、超教育的配慮か?いやはや。

ところで、この手口、実は、きりうの母親(相方から見れば姑)も使っていた。
このため、きりうの妹は母親の年齢を10歳ほど若く認識していて、ずっと疑ってなかったらしい。
真相を知ったのは、高校受験のとき(書類を書くために戸籍謄本だか住民票だかを見て驚愕したそうな)だというから、騙した方がウマかったのか、騙された方がアホだったのか。
ま、兄としては「もっと早く気づけよな。(笑)」としか言いようが。

わが息子は、そこまで行く前に気づくだろう。いや、気づいてくれ。頼むから。

だって、このままだとママがパパのお嫁さんになったのは女子高生のときってことになっちゃうもの。パパやらしー。


投稿者 きりう 22:45 | コメント(0)| トラックバック(0)

職場はなぜ壊れるのか/荒井千暁

職場はなぜ壊れるのか - 産業医が見た人間関係の病理 (ちくま新書)

ポストバブルの時代、多くの企業が熱狂的に導入した成果主義人事制度。
しかし、昨今の論調は、導入当初に目論んだような効果で出ているかといえば大いに疑問、むしろ弊害の方が目立つ、というものが多いように思う。確かにそうかもしれない。

本書は、産業医の立場から「心の病」の問題や過労自殺の問題などについて、「成果主義の弊害」を検証しながら具体的に描かれたものである。
その主張はしっかりしており、なるほど慧眼だなと思わせる記述が多い。これで税込み735円は、安い。

さて、きりうの職場でも、成果主義的な人事制度が導入されている。

いや、「されている」って、まるで他人事みたいだな。誰かからツッコミ入りそう。

ここで、数年前に、人事制度の設計と運用指導の担当者として、導入「する」側にいたことを、カミングアウトしなくてはいけない。
そうじゃないと、この先の感想が書けぬ。(^^;

で、今日はちょっと真面目に語ってみることにする。

導入側としては、当初から「成果主義は運用を誤ると大変な副作用を伴う劇薬みたいなもの」という意識はあったのである。
ただ、それは「不平・不満が渦巻く職場」という、結果として正しかったけれども、同時に一面的でしかなかった見方であったようにも思う。
その意味で、本書に出てくるいくつかの「素描」は、当時の想定を越える事象を示していたり、あるいは裏付けたりして大変に興味深い。

また、「派遣という労働体系」が心の問題という観点からは相当ポジティブに捉えられているのは小さな驚き。
正社員と同じ(あるいはそれ以上の)仕事をしているのに、給与が低い、おかしい、という否定的な記事ばかりを、今の仕事柄、見すぎているからだろうか。

きりうが勤める会社の成果主義的人事制度は、きりうの後任者たちによって、今も進化を続けている。
その原動力には、「少しでも良いものに」という思いが(いろんな柵とともにではあるにせよ)あるはずだ。
もちろん、「職場のメンタルヘルス」という昨今を代表するキーワードも、十二分に考慮されていることだろう。

それでも、思うのだ。

正常なバランス感覚がなければ、どんな制度をつくっても問題はなくならない。
制度はツールに過ぎない。
運用者が自分の都合の良いように使えば、問題は起きる。
よく切れる包丁は、絶品料理をつくるのにも、ヒトを殺傷するのにも、使える。

誤用や悪用のリスクを小さくすることはできても、根絶は無理だ。
企業活動である以上、費用対効果という視点もある。

・・・ ・・・ ・・・ ・・・

さて、きりうは、正常なバランス感覚を持っているか。
「何様のつもり」の評価を、普段の言動を含めて部下に与えていはしないか。
今いる職場で、果たして「何ほどのこと」ができるのか。

しばし、沈思黙考せざるを得ない。


職場はなぜ壊れるのか - 産業医が見た人間関係の病理
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480063465/


| 投稿者 きりう 22:52 | コメント(0)| トラックバック(0)

バブルへGO!

見てきた。

設定や展開に無理ありまくり、強引すぎ、ありえなくね?って感じではあるにせよ、だ。
これは、文句なく 面白いぞ!!

バブルへGO! ~タイムマシンはドラム式~ 公式サイト
http://www.go-bubble.com/index.html

1990年3月といえば、きりうはまさに大学を卒業し、ちょうど社会人にならんとするタイミングであった。
(あ、しもた。これでもうトシがバレバレ。(^^;)

…なので、少々は日本経済の勉強や企業研究なんかもしていた。
そのプロセスで、「確かに未曾有の好景気だけれど、こんなものが永続するワケがない」という論調の記事なんかも見た記憶があるから、誰もが浮かれていたわけではなかったとは思う。
だから、映画が描くバブルは、ちょっとデフォルメが過ぎる部分も間違いなくある。

でもね、あの時代は確かにそうだったなあ、という雰囲気がものすごくよく出ているのだな。
まさに、バブル最高!!ってな感じの。

ですからね、皆さん。特にね、同世代の皆さん!
荒唐無稽馬鹿馬鹿しいけれど、「楽しむ」ことを目的とした娯楽作品を見たいと思ったら、もう絶対オススメですよ、これは。

ディテールが、なんかもう、さすがホイチョイ。笑うしかない。
胸に”MOF”のロゴが入ったウェットスーツ姿のヒロスエなんか、ほんとヤバイっす。w

映画・DVD等 | 投稿者 きりう 22:49 | コメント(0)| トラックバック(0)

モルヒネ/安達千夏

祥伝社文庫。
きりうの自宅から一番近い書店にて、先週火曜に購入。昨日読了。

うずくまって泣きました」「私、文庫担当が今一番売りたい本です」というPOPに惹かれ、平積みの中から一冊を手に取る。
帯には、「歯を食いしばって読んだ。涙が止まらなかった。」「すばる文学賞作家が描く、究極の恋愛小説」とある。
裏表紙の惹句。どうも、女性医師と末期癌患者の話らしい。

今のきりう、癌の話はツボである。ものの10秒でお買い上げとあいなった。


・・・で、読後感であるが。

んー好きな文体ではある。いくらでもスイスイと読めそうな。
その意味では、きりうとは相性が良い作家のようだ。(相性が悪いと、大変な遅読になる。)

でもね、泣けなかった。すっげー泣く準備してたのに。

ここが「泣ける」ポイントなんだろうな、というのはわかったけれども。主人公の女医さんの気持ちも、相手の癌患者の気持ちも、概念的には理解できるような気がしたけれども。
しかし、感情移入はできないんだな、これが。
ここのポイントですっと気持ちの入っていける人が、うずくまって泣いたり、歯を食いしばって読んだりするのだろうね。

まだまだ修行が足らんのかな。人生の。

| 投稿者 きりう 22:21 | コメント(0)| トラックバック(0)

Flavor Of Life / 宇多田ヒカル

最近のきりうの通勤の友は、iPod nano である。
コイツに収められている曲は、しかし概ね20~25年前のものが多い。(^^;

iPodを購入し、手持ちのCDを次々に放り込んだ結果なのだが、しかし、小1の息子がロードオブメジャーを口ずさんでいるというのに、きりうはいつまでYes-No(byオフコース)なんぞ聴いてるんだ。いいのか??

そんなわけで、「最近の歌」を急にいろいろ聴き始めたワケである。ええ急にです。すんません。
なので、薀蓄を語るには明らかに力不足ながら、いいものはいい ということで。
ここでようやくタイトルの 宇多田ヒカル の出番である。(前振りながっ!)

離婚のニュースと初登場1位のニュース。
いやあ、詞に少なからぬ影響が出てるんではいうのは穿った見方か。
この詞とさすがのメロディラインで、「せつなさ」を刺激する。
やはり天才だね。

きりうの目下のオススメである。


音楽 | 投稿者 きりう 23:11 | コメント(0)| トラックバック(0)

新ストリング

平日はリーマン、週末はテニスプレイヤーのきりうである。
昨日も朝9時からの2時間と夕方4時からの3時間のダブルヘッダーであった。

その午前の部と夕方の部の間にテニスショップへ行き、ストリングの張替えをしてもらった。
選んだストリングは、パシフィックの新製品PMX16L。
「今までのどのナイロンガットよりもやわらかいです。吸い付くような、くわえこむような打感です。ハッキリ言ってオススメです。」というのがセールストーク。

ホンマかいな、それは期待大だな。じゃ、これにします。
…と、即決したきりうであったが、工賃込みで5250円!! うわ、高い。
こりゃエコノミーなナチュラルガットが張れそうな値段だ。ちょっと失敗したかな。

PMXに張り替えたばかりのiプレXLを携えて、夕方の練習に臨むきりう。

おー確かにやわらかいぞ。
腕にかかるショックが今まで使っていたポリエステルストリング(キルシュバウム/タッチターボ)よりもはるかに小さい。いやいや、ポリとマルチを比較すること自体間違っているな。
同じマルチストリングで柔らかめの系統というと、きりうは昔エクセルプレミアム(バボラ)を使っていたことがあるが、あれよりもイイ感じだ。

特にバックハンドのスライスが抜群にイイ。しっかりホールドしてから伸びていく感じ。これはクセになりそうな打球感だ。もしかしたら、値段とも見合っているかな。(^^)


しばらく使ってみて、もう一本のラケットにも同じものを張るかどうか検討してみよう。


テニス | 投稿者 きりう 21:19 | コメント(0)| トラックバック(0)

深夜の咆哮

どうも携帯が鳴っているようだ・・・起きなければ。
んー、でも、きりうの携帯の着信音ってこんなんだったっけか。違うよなぁ。

確認・・・やっぱ違うじゃん。
するってーと、このチョー電子的な音はいってぇなんなんだい?

相方も目覚めたようだ。時刻は午前2時24分。

音源は、どうやら子供部屋らしい。
相方が、迷うことなく一気に突入を敢行する。

デカ!!

「あれかしら?」
相方が天井に設置されている突起を冷静に指差す。

あれは・・・煙探知器!!
しかし、部屋に火の気は全くない。誤作動ではないのか??

椅子に乗って探知器に手を伸ばすきりう。
目を凝らす。スイッチらしきものを探す。何もないので探知器全体をつかんで捻る。

その間も、チョー電子音は鳴り響いている。耳をつんざく大音量だ。
早く何とかしなければ隣近所に迷惑だ。焦るきりう。マンションはマナーを守って生活しましょう。

探知器の上半分の突起が外れた! やった、我々は遂にやったのだ。

・・・チョー電子音、変化なし。大音量。

呆然と立ち尽くすきりう。
管理会社の24時間通報サービスを、と言って電話を取り上げる相方。

「・・・ええそうなんです、どうにも手の施しようがなくて。
 そうですか・・でもですね、そこから音が出ているとしか思えないんです。
 もうモノスゴイ音で。聞こえますでしょう? そうなんです、防犯ブザーみたいな。」

ハッ!(゜O゜;) 防犯ブザー?!

息子のランドセルに目をやるきりう。そこには・・・・防犯ブザー(緑)。


###

・・ということで、チョー電子音の音源は、防犯ブザーの誤作動でした。
カタログスペックは、120dB、45分間連続鳴動。これであなたの身を守ります。


たいへんお騒がせしました。m(_ _)m

え?・・・天井の突起? ハイ、ご明察。スプリンクラーでした。チャンチャン♪

投稿者 きりう 00:56 | コメント(0)| トラックバック(0)

他律的な日記・自律的な日記

書き始めて3日、慣れないものだから早くも手詰まり感がある。w
ここで終われば文字通り3日坊主である。

だが、きりうの人生において、日記を書き続けていた時代は確実に存在した。
それも、約3年の長きにわたってである。

きっかけは、他律的であった。
なんのことはない、中学1年のときの担任教師が生徒との交換日記を提案したというヤツである。
担任は、確かまだ教員になって2年目の、保健体育の先生だった。
余談だが、2年目だったということは、当時まだ24歳くらいだったはずで、純情な中坊には憧れの「年上の女(ひと)」となる可能性も十分だったはずだが、記憶の中の彼女は、いつもジャージ姿でガハハと笑っている。
残念ながら(?)、どう転んでもそういう方向に話が発展することはない。

さて、はじめて担任のクラスを持った彼女としては、生徒一人ひとりの性格や考え、率直な心情などを知りたかったということが動機だったのだと思う。
最初はクラスの殆どの者が提出していた「先生との愛の交換日記」も、果たして、時間が経つにつれて提出者は減っていった。進級直前の3月まで継続していたのは、きりうを含め総勢8人。

終業式の日、その8人に彼女は言ったのだ。
「日記をつけ続けてくれたみんな、ぜひ、続けて欲しい。毎日文章を書くことは、きっとみんなの力になる。仮に中学卒業まで続けられたら、大きな財産を手にすることになるのよ。」

しかし、中坊のきりうたちにその真意は届かなかった。
「続けられたらさ、センセー、オゴってよ。ハンバーガー。」

かくして、きりうはハンバーガーにタダでありつくことを目標に、来る日も来る日も、卒業まで日記をつけ続けたのであった。そう、あれは地元で初めてマクドナルドが出店した頃のことである。(遠い目)

時を経ること、およそ四半世紀。
今、きりうは自律的に日記を書き始めている。
ハンバーガーは、メタボリックになるリスクを考慮し、極力、避ける。

時は流れる。

回想 | 投稿者 きりう 22:40 | コメント(0)| トラックバック(0)

思うところ

さて。

昨年10月、人生で初めて、入院と手術というものを経験した。
それより前に受けた人間ドックで、腎臓にアヤシゲなものが見つかり、精密検査をしてみたら、どうも腫瘍らしいぞと。
しかも、良性か悪性かは切ってみなきゃわからん・・・。

そんなわけで、”人生”というものをたっぷり考える時間を急にもらった。そして考えた。

考えてみたら、考えることができるのは生きているからである。
考えてみたら、普段忙しくても、結構いろんなことを考えているのである。
考えてみたら、死んだ後は考えることができないのである(かもしれない)。

そう考えると、考えたことをかたちにしないのは何だかモッタイナイではないか。

・・・。

かたちにしてみると、やっぱりあまり大したこと考えてねーな。w

寝るか。

投稿者 きりう 23:46 | コメント(0)| トラックバック(0)