2009年01月05日
早稲田と慶応 / 橘木俊詔
母校について思うところあり、読んでみたのである。ちなみに、「思うところ」とは箱根駅伝で総合Vならなかったことではなく、業務上のお話。あしからず。さて、本書のポイントは、著者が両校のどちらの関係者でもない、というところにある。ともに、日本の私学の雄を自認する二校。こうしてあらためて比較をしてみるとなかなか面白い。財界に強く、多くの経営者・企業家を輩出している慶応。政界・マスコミに強く、政治家やジャーナリストの有名人が多く出ている早稲田。慶応は閉鎖主義、早稲田はマスプロ。慶応はセレブ、早稲田は多様性。ううむ、一般に流布されているイメージそのままじゃないか。(^^;ただ、いろいろなデータで裏づけされているので説得力は十分なのである。やはりそうだったのか、という確認ができたという意味では大変満足できた。もっとも、もともとの「思うところ」については何の解決にもならなかったけど・・・。(??本書によれば、両校共通の弱みは研究業績にあるとのこと。確かにノーベル賞は出ていないしね。真の意味での私学の雄、日本のオックスブリッジを目指すなら何とかしないといけない処だろう。ワタクシ、寄付もロクにしない不良卒業生だが、頑張って欲しいものだ。(勝手な話)早稲田と慶応 名門私大の栄光と影 / 橘木俊詔 (講談社現代新書)http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2879581