2008年12月19日
中学受験の失敗学 / 瀬川松子
息子は現在、小学3年生。中学受験を考えるなら4年生くらいから・・・と言われる昨今である。進学塾の新学期は2月からなので、本気で取り組むならそろそろ考え始めてもおかしくない。で、ちょっとこんな本を読んでみた。以前に中学受験のプラス面を強調した本を読んだが、それと本書とはかなり趣が異なる。でも、両方読んで良かったかな、というのが読後感。まずは、俄かには信じがたい暴走親のエピソードの数々。著者はこうした「ツカレ親」の言動を分析し、志望校全滅を免れるための対策案を提起する。 ふむ、なるほど。対策案の数々は、正直言って「当たり前じゃん」と思うレベルのものが多い気がする。だが、こうして文字にしてまとめている点が本書の価値あるところだろう。要するに、「勉強の仕方に関する基本的留意点」がずらっと並んでいるのだよね。ああ、これはこれでありがたいことだな、と。だから、我が家が中学受験をしようがしまいが、息子が「勉強する」という習慣をつけるための、親にとっての良い指針にはなるんじゃないかな、と思ったわけである。なんてったって、人生はずっと勉強なんだから。・・・と、ここまで考えてみて、ひとつ疑問に思ったことがある。著者が指摘する「ツカレ親」やその予備軍は、そもそもこの本を読むのだろうか。ここに書かれた数々の処方箋は、それを真に役立てるに値するご家庭に果たして届くのだろうか。どうもそうはならないような気がするのだがねぇ。全く余計なお世話なんだけどさ。中学受験の失敗学 志望校全滅には理由がある / 瀬川松子 (光文社新書)http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334034825
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