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きりう
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悩む力 / 姜尚中

かなり売れているらしい、と聞いていた本書。仕事が大変だったり、術後2年目検診を控えて落ち着かなかったりで、衝動的に購入した。夏目漱石が題材として取り上げられているとわかるオビも、その気分を後押ししたと思う。で、実際。目から鱗、というほどではないが、なるほど、と思わせるところは多数ある。そうそう、人間悩まないとね。人はひとりでは生きていけないのだから、他者との関係において自我を意識するのは当然といえば当然か。そこらへんを含め、漱石やマックス・ウェーバーの著作を引きながら、本質的に人間は100年前と変わっていないのだ、と主張する。悩むことで自我を確立し、悩みぬくことで社会を乗り切っていくしかない。 ふむ、なるほど。*************本日、小室哲哉氏が詐欺容疑で逮捕された。彼の自我はどんなものだったのだろう。栄華を極めた彼が、なぜこんな…困難を乗り切るための悩む力は備わっていなかったのか。それとも、悩んだ挙句の、困難から逃げるための犯行だったのか。最後のページを繰りながら、ふとそんなことを思ったのであった。悩む力 / 姜尚中 (集英社新書)http://books.shueisha.co.jp/tameshiyomi/978-4-08-720444-5.html
| 投稿者 きりう 23:44 | コメント(0)| トラックバック(0)
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