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きりう
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狂った裁判官 / 井上薫

元判事の著者。
紹介文には、「日本の司法システムの問題点を鋭くえぐる発言を続けた結果、2006年、」「退官を余儀なくされ」た、とある。
そういえばひと頃、法律系のBlogでこのヒトのことが取り上げられていたっけ。

裁判官の自己保身、評判を気にするあまりのサービス業化など、なるほどと思う話が書かれている。
裁判官の内側をここまで書いた本は初めて見た。なかなか興味深く読み始める。

だが、途中から、元の所属長(←著者のロジックに従えば"上司"にあらず)への個人攻撃としか思えない文章が出てくるのは、ちょっとどうかなあ・・・と思ってしまう。

また、判決文の理由欄には主文を導くための説明のみを書くべきという著者の主張について、論理は成立しているのかもしれないが、企業法務に身を置くきりうとしては、賛同できない論理である。
著者が"蛇足"と呼んでいる、主文に直接影響がない「判断」が判例という形で公開されてはじめて、条文解釈だけではどうにもならないグレーゾーンについての指針ができ、円滑な経済活動や社会行動につながっているということは、まるで評価しないらしい。
百歩譲って、"蛇足"は書くべきではないという主張を肯定したとしても、"蛇足"を書くことは裁判官の違法行為であるとする説は、あまりにも浮世離れしている感じがする。

出だしは面白いエピソードがいくつも書いてある本だったが、個人攻撃の後味の悪さ、条文原理主義ともいうべき主張の突飛さが、著者の品格と本書の価値を貶めているように思えるのは気のせいだろうか。

狂った裁判官 / 井上薫 (幻冬者新書)
http://www.gentosha.co.jp/search/book.php?ID=300301

| 投稿者 きりう 23:21 | コメント(0) | トラックバック(0)