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きりう
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閉鎖病棟 / 帚木蓬生

まいったなあ。
昼休みに読み終えたのだが、物語の終盤で見事に泣かされて。
午後イチの打合せ前にこの涙をどうにかせねば、と洗面所に走ることになってしまった。

舞台は、まだ戦後のイメージをひきずっている頃の精神科病棟。
ココロの病気については、今よりもずっと偏見が強かったと想像される昭和の時代だ。
自分自身の子供の頃を思い起こせばそれは明らか。
「精神病院=キチガイの入るところ」みたいな、ね。
あの当時は、知恵遅れも躁鬱もてんかんも、あんまり区別せずに(できずに)いたものだし。
そういう前提で読み進めると、描かれる登場人物の「ヒトとしての普通さ」と、当時の一般的な精神病患者のイメージとの間には、とても大きなギャップがあったのだな、と感じたわけである。

中盤まではそういう調子で、大きく盛り上がる場面もない描写が続く。
退屈とまではいわないまでも、このお話のラストは一体どこに向かっていくのだろう?と、読み始めの頃の期待感が若干萎えかけていたところ・・・
後半の殺人事件を経て、なるほどこう来たか!
あちこちの書評で絶賛されているらしいが、それも大いに頷ける感じの展開でラストへ。
涙涙涙。すごい。感動。

また一冊、人生というものを考えさせられる作品に出会ったと思う。
これ、読み終わったからって安易にブックオフに売っちゃいけないだろうな、たぶん。

閉鎖病棟 / 帚木蓬生 (新潮文庫)
http://www.shinchosha.co.jp/book/128807/



| 投稿者 きりう 18:51 | コメント(0) | トラックバック(0)