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きりう
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生きる意味・生きた証 ⑩ ~ 前日 ~

キリンビールに勤める相方のお友達が、新発売のキリン・ザ・ゴールドを送ってくれた。
ウマかったっす。(^^)

-----------------

前日

2006年10月15日(日)。10時過ぎに病院に戻る。

きりうが病室に戻るのと入れ替わるように、廊下側のベッドのヒトが荷物を持って出て行った。退院だ。
なんの病気だったか知らないけれど、よかったですね。

で、まず点滴である。
左腕に小さな筒状のモノが装着され、これに点滴用のラインを接続する。
後で調べて知ったのだが、これは留置針というものだそうで、点滴終了後も残しておくことで、その後何回でもラインを接続するだけで点滴が受けられる。なるほど、便利である。

この病院は土日休診なので、当直以外の医師はお休み。
留置針をつけてくれた医師も主治医のW先生ではなく、もっと若い人だった。
まあ、W先生は翌日の手術に向けてきちんと休んでもらいたい。

…と思っていたら、お休みにもかかわらず、なんとW先生がきりうの冴えない顔を見に来てくれた。(^^)
パーカにジーンズというカジュアルな出で立ちは、いつものドクター然とした白衣姿からは想像できないほど、若い。びっくりである。

体調はいいですか大丈夫ですかそうですか明日はよろしくお願いしますねでは。

交わした言葉は短いけれど、わざわざ気遣ってくれるのがありがたい。あなたを信頼していますよ。
医者は信用商売だなあ、とつくづく思う。

午後、両親がやって来た。
何の自覚症状もない元気な状態なので、お見舞いというより病院の視察という感じだったのだろう。
だが、パジャマを着て点滴スタンドをカラカラいわせながら移動すると、何となく病人らしい雰囲気になるから不思議である。

休憩室で両親と話をしていると、相方と息子もやって来た。しばし談笑
自宅や実家以外の場所で集まってるのは、何だか変な感じ。しかも、よりによって(?) 病院だし。

彼らが帰ると、テレビか読書くらいしか選択肢がないのだが、実質的に入院初日なので、まだヒマで死にそうというようなことはない。

食事も、なかなかイケる。思っていたよりもずっとウマい。
ちょっと量が少ないが、病院にいる間はほとんど運動しないんだから実はちょうどいいくらいだろう。

結構快適じゃないか。(笑)

夕食後、ゆっくり風呂に入った。
翌日の手術以降はしばらく入浴できない。
だから、しっかり洗っておく必要があるのだが、どちらかというと浴槽につかっている時間の方が長く、「洗い」はいつもとあまり違わないレベルでしかやらなかったかな。
アトでちょっと後悔することになるのだが。

消灯は21時。日常生活では考えられない早寝である。
看護士Iさんから、「もし寝付かれないようでしたら、眠剤出しますから、遠慮なく言ってくださいね。」と。
手術の前日は不安やら何やらで眠れない人が多いのだろう。
だが、気分は極めて平静である。クスリのチカラを借りなくても眠れそうだ。

…と思ったが、甘かった。
隣のベッドのおじさんが、とてもにぎやかなイビキマンだったのである。(^^;

手術前の、眠れぬ夜だった。(笑)

<つづく>


腎細胞癌 | 投稿者 きりう 22:31 | コメント(0)| トラックバック(0)
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